神楽坂。

神楽坂は普通にがやがやしている。
路地の向こうに、ひっそりと昔がある。


いつかまでは、坂の下にしか学生はいなくて、
上のほうは上流階級の社交場だったらしい。
今は、誰もが縦横無尽に歩き回る。


飯田橋でごはんを食べた後、思い立つ。
卒業式をバックれて、赤道越えでもしてた人のところに行く。
行列に釣られて、五十番でチビまんを買い込む。


珍しく、ほかの同居人たちはいなくて、
しかも一部屋は主が変わってた。
残念ながらかずやさんは面接で落ちたらしい。
たけちゃんはハーレムだと言うことを感じさせずに、
相変わらず、楽しそうな生活をステキな家でしてる。


そんでもって、たけちゃんの愚痴をいろいろ聞く。
建築を取り上げられたたけちゃんを見て、
なんだか私までが悲しくなってしまった。
若者はなぜ3年で辞めるのかに書いてあった、年功序列
たけちゃんの会社にはそれがそのままあったみたい。
それでも前向きに勉強したり変えようとしてるたけちゃんは、
やっぱりすごいなー、と思う。


明日の来客にブロック肉を買いに行くたけちゃんと、
(そういえばクリームはその時いなかった気がする。)
家を出て、神楽坂駅に向かう。
少しの時間だったけど、ほっとした。