ヒルズ。
ココにきたのは3回目。
1回目は去年の夏、夜中のハイテンションまち歩き撮影会。
青山〜築地へ歩く歩く歩く。撮る撮る撮る。
だから外からぼわっと光るまちを見ただけ。
テレビ朝日の宮島達男の光の壁は、日付が変わる時に反転するのだ!
2回目は去年のクリスマス、森美術館へ。
「アーキラボ:建築・都市・アートの新たな実験展 1950-2005」。
全てを見るのに3時間以上かかって、すごくお腹いっぱい。
クリスマスデートに相応しかったのかどうかは、今も謎。
そして、今回、またまた森美術館へ。
「杉本博司 時間の終わり」。
美しいグレー。
印画紙が持っている全ての色を丁寧に摘み拾うように。
静か。
それは命がないものを被写体に選んでいるからなのか?
でも、不思議と命が宿っているように見える。
解説の中でも写真という媒介が「リアル」にするという言葉が目立った。
フィルムと印画紙の上に焼き付ける時にからくりがあるんだろうか?
石膏も、ジオラマも、仏像も、蝋人形も、建築だって、生きていた。
海の色は無限のグレーで表現される。
仏像は私を取り巻く。
スクリーンはひとりだけ光をまとい、少しだけ周りに明かりを漏らす。
その静かな描写が、印画紙の上で、まるで頭の中に描いたヴィジョンを丁寧に刺繍していくように表現されている。
が。。
おばちゃんが休憩スペースを陣取ってぺちゃくちゃ。
(彼女たちはコソコソ小声で喋るということを知らない。)
「やっぱりツアーのほうが楽よねー。」
おこちゃまが走り回って叫ぶ。
(彼らはここを幼稚園の教室と同じ大空間としか思っていない。)
「マーマー。」
連休なんかを選んでしまった私が間違いだった。
浸っていたいのに、何度もぶち壊される静寂。
乱される心。
どうにかしてくれろ、学芸員のお兄さん。
もう一度、今度は平日の朝一にでも行ってみますか。
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