Village Vanguard DINER ASAGAYA。

最終日だというのに、遅刻ぎりぎり。
もう、この際、気張らずいつも通りに。


お客さんの口元を緩ますこととか、
ホールの中に影のようで光のように溶け込むこととか、
うず高く積まれたハンバーガーを見たびっくりした顔を見て、
ウマイ、とか、オイシイ、の声を聞いてニヤリとすることとか。
私がいなくてもこの店はいつまでも回っていくのだけど、
私はここでこうやってお客さんを見ることはもう出来なくて、
だから、そういう笑顔とかちゃんと見とこうと思った。


17時が近付いて、なぜかキッチンで仕込みをすることになり、
最後の最後でニンニク擂ったり、トマトソースやったり、
このサルサが私の最後のお金取れる料理なんだ、とか、
やっぱり最後なんだー、と考えてみたりしたけれども、
結局かとーさんとハンドボールの話したり、部活の話して、
全然いつも通りにしてたらみんながわらわら出勤してきて。


終わった。


すがちゃんと握手してハグして、
照れくさくて下ばっか向いてオツカレサマデスと言って、
お世話になりましたー、と言ってたらキリが無くって、
そそくさと事務所に逃げたら白いかわいい花束をもらって、
またまた照れくさいくらいにいっぱい褒めてもらって、
照れて照れてまともに応対できなくて、
そしたらば今度はデッカイ花束をお客さんに頂いて、
なんだか私には不釣合いで恥ずかしくって、
お世話になりました、と、またね、と言って、
駅に逃げました。


もっと挨拶したい人、いっぱいいたのに、
また来るさ、と思ったら足は急いでて、
だからまた必ず、今後はお客さんとして、
ダイナーを好きでいようと思います。


なんか、コレ書いてたら、寂しくて、泣きそうだ。