ざわざわ下北沢。

Coooooo2005-10-14

ちょっとあいた時間に立ち読み。


AXIS Vol.117
「日本の都市再生にデザインはあるのか」



中で、下北沢の再開発問題に触れていた。
反対の声は大きい。
しかも、著名人から多く上がっている。
サブカルチャーの発信地ともいえる場所。
ここで多くのミュージシャンや演劇人が育ってきた。
屋根裏だって、本多劇場だって、それはみんなの家だ。
夢を追うものがそこに住みつく。
応援し、支える心が芽生える。
コミュニティが生まれる。
外から匂いをかぎつけてやってくる人がいる。
コミュニティは広がる。


そこに高層ビルを建てて、道路が通る。
あのごみごみ感、決して快適とは言えない。
でも、心地いいし、この町らしい。
「らしい」っていうのは大切なキーワード。
マイナスイメージが「らしい」じゃ、駄目なのかな?
欠点だって、愛すべき個性じゃないのかな?


もし、この計画が実行されて、暫くしたら、みんな慣れてしまうのだろうか?



自分のために時間を使おうと決めた時期があった。
その頃、よく下北沢に芝居を見に通ってた。
当日券の列に並んで。
開場までの時間をぶらぶら歩いて潰して。
(その間にはたくさんの発見がある。何度行っても。)
カメラを持って歩いた日もあった。
劇場に入って、席を探す。
周りの人のワクワクした顔が好き。
芝居を見て、舞台から熱を受ける。
幕が下りたときの満足感と、物足りなさ。
熱が冷めずに、まだ歩く。
ぐるぐる街中歩く。
それはとても充実した時間だった。


あの踏み切り待ちも。
人ごみをかき分けることも。
路地の小さな店を見つけることも。
バイクを押して歩くことも。
開場を待つ小さな階段も。
路上で歌う人も。
それが、壊れてしまうかもしれない。


反対する人たちの声に耳を傾けてみたくなった。
そして私も、署名しようと思った。
私の名前を1行足しただけで、何が変わるとも思わない。
でも、少しだけ、パワーを渡せる気がする。
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