都市社会学的な観点。

バイト後、日大文理学部へ。
たかちゃんのゼミの写真展を見に。
日櫻の説明会以来。
久々、日大。

http://www.chs.nihon-u.ac.jp/soc_dpt/ngotoh/tokyo/


2パートに分かれた展示。


前半は、建築ジャーナルの丸の内考。
東京駅とか、丸ビルとか、三菱のやつとか、
まるで某はづら先生の教科書のような写真がズラリ。
でもそこに添えられているキャプションが、
なんだか建築としてというより、その歴史的意味とか、
そこを行き来していただろう人についての記述で、
おもしろさみたいなのがある。気がする。


後半が、ゼミの成果発表。
写真は意外と普通の風景が多いんだけど、
そこに付けられるタイトルとキャプションが、
たくさんの調査と考察によって付けられていて、
都市にあるアイロニーやトラップも丁寧に拾って、
正面から、斜めから、内から、外から、360度ぐるぐる見て、
でもすごい客観的なのが印象的。


いちばんズキュンと来たタイトルが表参道ヒルズに付けられた
「アパートとヒルズの隙間-モダニゼーションからグローバリゼーションへ-」
ってやつ。
ヒルズの最上階からの端っこから奥を見下ろしたアングルで、
スロープに挟まれた空間を隙間って呼んだのかな?
近代から現代じゃなくて、そうか、世界に飲み込まれたんだ。
きっとうちの学校で議論させたら、忠雄の建築的アイデアや、
その場所性というか機能性についてになるんだろうけど、
マネージメントとか、実際にいる人の流れを読み取って、
こういう言葉が出てくるんだ、と、感心しました。


あと、銀座の写真も、たかちゃんの話を聞きながらはっとした。
「見せかけの銀座開放-エキストラとしての役割-」
富裕層といわゆる一般人。
日曜日の歩行者天国はみんなに平等に開放されているように見えるけど、
夜は黒塗りのセルシオやらプレジデントやら、はたまたベンツやなんやら、
超高級車がずらりと並び、社長さんを社交場へと運ぶ。
不二家ユニクロに群がる家族連れは、賑わいを想像するエキストラなんだと。
なんか、これもズキュンと来た。


途中、教授とも少しお話が出来て、都市計画をやってると言ったら、
都市計画家も建築家とのせめぎ合いが大変だろうけど、
社会学なんてね、なかなか相手にもされない、
と、ちょっと皮肉っぽいことを言われた。
だから、高層建築都市とかについて聞きたかったけど聞けなかった。
うぅ、いつか聞きたい。


でもすごいわー。
きっと写真とキャプションの蓄積は、絶対に意味がある。
こういうあくまでも頑なな客観性って、いいなって思った。
すごい新鮮。
まち歩きってどうしても思い込みとか、感覚的なものになるけど、
その裏にある事実をしっかりと突きつけるというか、、、
あー、とにかくヨカッタ!